誤発注か、ミスにかこつけた実需売りか NY市場が一時1000ドル安水準 ナスダックでは値動き60%を超える株取引を取消無効に

日本時間で今日未明、NYダウが大波乱。
米国東部時間午後2時をすぎた頃、急落し、一時1万ドルから更に9900ドルまで割り込み、9869.62ドル、前日比998.50ドル安まで下落幅を拡大する場面がありました。
ザラバにダウで1000ドル安、ナスダックで200P安という前代未聞の水準まで一気に突っ込む動きとなっています。

ナスダックグループは6日、相場が急落した米東部時間同日午後2時40分(日本時間7日午前3時40分)時点かその直前の株価に比べて値動きが上下60%を超えるすべての取引を無効にすると発表(ブルームバーグ)。

05.06.2010 NY 10520.32 -347.80 -3.20% 1分足




ダウが終値で過去最大の下げ幅を記録したの2008年9月29日の777.68安がまだ記憶に新しいものとなっていますが、今日は結局終値ベースでは347ドル安にとどまっています。

為替市場ではユーロが対円で一時、1ユーロ110円台半ばまで急落。
対ドルでも1ユーロ1.25ドル台前半まで下落。
対円は一時87円台後半まで円高ドル安が進行。

ただダウは午後3時前から急速に値を戻し10500ドル台を早々に回復。
本日の下落幅の2/3を戻しています。

午後2時過ぎに急落となった要因の一つをユーロが急落したのがきっかけとも見えることや、一般に伝わっている情報では誤発注が引き金になったのではないかとの見方もしているようですが、どこかのファンドのロスカットかもしれませんし、ミスショットにかこつけた実需売りの可能性もまだ否定できません。
1億を1兆と誤りわずか10分ほどで63兆円が吹き飛んだ事件。
誤発注といえば日本では個別銘柄のジェイコム事件がありましたが、もし本当に今回も誤発注だとしたらシステムの不備ということになるのでしょうか。
であればジェイコムの時と同じ対応でもよさそうではあります。
すでに6割の上下取引をすべて無効にするとナスダックは発表しています。

いずれにしてもこの状況はリーマンショックと似ているようですが、背景が異なり似て非なるもの。

「今日は買う」と証券関係筋の声も聞いていますが、全部デイトレです。
混乱に乗じて安易に判断はできません。このレベルの史上空前と思われる急落時の対応方法などマニュアルを十分に確認して下さい。

ファーストリテイリングの寄与・インパクト

今日はオプションSQ算出日です。
米国はギリシャのCDSが上昇してもそれを無視するかの独歩高です。

日本では昨日のファーストリテイリングが好決算を発表していますが、ファーストリテイリングは50円ほどのインパクトを与えます。
これをどう評価するかでSQもその後の日経平均株価も左右されそうです。

年度末に向け11,000円台の値固め?

033010

11,000円台の値固めははっきりとしたイメージ。
頭ひとつ抜けています。
昨日は配当落ち分70円を十分にカバー。
さらに騰落レシオ139.5まで上昇。
今日は137.5%とやや一服です。
過熱感があるといわれる120を依然大きく超えていますが下手な逆張りは怪我のもと。

売りでも買いでも、ルールを確立しているトレーダーはどんな相場でも勝っています。

仮に下落トレンドと解釈しロスカットに及んでもそれは結果論、逆に高値警戒感が台頭していたのは事実ですから売り仕掛けで思惑通り暴落していたかもしれないからです。
思惑がはずれた場合は経費と割り切り、伸びたときにいかに利益できるかです。
それが本戦略です。

明日31日で国内証券会社の自己売買部門はポジションをクローズするのでディーラーは身動きが取れない状況のはず。
動いたのは海外経由でしょうか。

国内勢がポジションクローズで手控えムードのところ、海外勢は元気ですね。
このリーマンショックからの上昇劇はまさしく超低金利、国債買い取り、MBS買い取りによる資金の潤沢化からもたらされてきました。
リーマンショック以降、長らく続いている超低金利政策により、ファンドの資金は潤沢化し、先進国まで流れているということが実感できます。

さて今週はまた木曜に短観、金曜に特に今回注目されている米雇用統計があります。
+18万人と予想されています。
出尽くしではなく、素直に好感する地合いが恐ろしくもありますので要注意。

1日(木)
日銀短観(3月調査)
    
2日(金)
3月雇用統計(事前予想+18.7万人)
欧米市場休場(グッドフライデー)
米雇用統計(3月)

期末的な需給 3月決算銘柄権利付き最終日

時間外で米国株式指数先物は下落。
一方日本は期末需給で思惑買い先行。
日経平均は期末的な需給とたまたまバイアスが重なりますが、引けの買い観測は微妙なところ。
本日は権利付き最終日ですので、デイトレードのポジションクローズのタイミングは慎重に。
誰かが仕掛けているとか、ファンド資金観測とかこの水準、この現場でそんな話が入ってくること自体警戒しなければなりません。

今晩のFOMC(連邦公開市場委員会)と米国メジャーSQ

今週の日米の金融政策の行方がひとつの鍵となりそうです。

3/16(火) FOMC(連邦公開市場委員会) (日本時間明日未明)

3/17(水) 日銀金融政策決定会合(午後)
      白川総裁会見は15:30予定

3/19(金) 米国メジャーSQ

NY市場が約2ヶ月ぶりの高値水準まで戻ってきています。
騰落レシオもかなり過熱感がありますが、取引終了にかけての戻しはかなり強引なものがありました。
下げても底堅いのは日米の金融政策への期待からでしょうか。
その拠り所となっている思惑が今週の金融政策イベントで左右されそうなムードです。

今回のFOMCでは政策金利据え置きの見通しがされていますが、市場が注目するのは長期にわたり超低金利政策を維持するかどうかですね。
また、国内では日銀の金融政策決定会合が控えています。追加の金融緩和政策が待たれているところにサプライズがあるかどうか。
なければ過熱感の中、ここまで思惑筋により下支えされていたものが、失望売りとなって一気にその拠り所を失うかもしれません。

さらに、先週末に波乱なく通過した国内メジャーSQですが、今週末には米国メジャーSQ(※1)が控えています。
仕掛け的な売買に振り回されないように要警戒。

短期回転の場合は特に今日のFOMCと為替の動きには要注目ですね。
FOMCは日本時間で明日未明3:15予定(※2)です。

※1.米国SQは毎月第三金曜日
※2.米国は昨日より夏時間(サマータイム:3月の第2日曜日から11月の第1日曜日)です。

日経平均株価銘柄入れ替え

共同持ち株会社設立による上場廃止に伴う銘柄入れ替えで、今月末、来月初にそれぞれ実施されます。
(3/9)日経平均銘柄入れ替え、日新製鋼など3銘柄を新規採用 (日経平均プロフィール)

下記は発表のあった銘柄です。

■除外銘柄(3/29実施)
新日本石油(5001)、新日鉱ホールディングス(5016)、損害保険ジャパン(8755)
■新規採用銘柄(3/29実施)
日新製綱(5407)

■新規採用銘柄(4/2実施)
JXホールディングス(5020)、NKSホールディングス(8630)
※3月29日から4月1日までの4営業日は223銘柄で算出。

今朝の期待は市場の思惑通りの結果に

追記 演説後

今朝の期待は市場の思惑通りの結果に。
オバマ米大統領が一般教書演説で、演説の大半を経済対策に充てたことで、グローベックスの先物指数も値上がりし、東京市場も上げ幅を拡大しました。 買いポジションがうまく先取りできた形となっているようです。

2大国の金融政策の行方 オバマ米大統領の一般教書演説と中国の金融引締観測

昨日のFOMCの結果は政策金利のFF金利の誘導目標を「0~0.25%で据え置く」と決定。
これを受けて為替はややドル高円安に振れ、米国株式市場も反発していますが、上昇幅は限定的で反応は今ひとつといったところ。

オバマ大統領の一般教書演説後のグローベックス(シカゴの電子取引システムGLOBEX)などの指数の反応を待ってからという声が多いです。
日米ともに主要企業の決算発表が本格化しますし、イベントも目白押しです。
新築住宅件数など他の経済指標は芳しくなく、先行きは依然不透明さを増しています。

こんなとき、米国はかつて大統領の演説や数々の政府要人の言葉が独り歩きし相場を牽引してきたことがあります。
一つ良いニュースとしてはバーナンキ議長が再選でしょうか。
また、日本時間の午前11時頃にオバマ大統領による一般教書演説があります。
この発言内容によって相場が大きく動く可能性がありますので警戒が必要です。

先日のオバマショック以来、米政府による新たな「金融規制案」がこの数日で意識されており、本日夜(日本時間午前11時頃)のオバマ大統領の一般教書演説を見極めたいとするムードが漂っています。
一方ですでに金融引き締め観測で警戒されていた中国ですが、さらに今朝のニュースにもありますように「不動産融資抑制へ指導強化を表明」しておりバブル抑止姿勢がより鮮明になっています。
当面予断を許さない状況ですが、この手のイベントドリブン戦略に振り回されないように、乗るとしても短期での見極めが肝要です。

謹賀新年 2010年

謹んで新年のお慶びを申し上げます

旧年中はひとかたならぬご用命を承り、また格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
最新版リリースから間もないですが、年末年始もお申し込みが殺到しておりまして、お待たせ致しまして誠に申し訳ございません。
お返事は随時お送りさせて頂きますので 今しばらくお待ち下さいますようお願い申し上げます。
年末受付分につきましては順次お手続きに入らせて頂きます。
いつもながら大変多くの方からご好評のお便りを賜り望外の極みに存じます。
誠にありがとうございます。
深く御礼申し上げます。

本年もより一層の向上に努めて参る所存でございます。
何卒相変わりませずご愛顧賜りたく、倍旧のご支援のほどお願い申し上げます。
皆々様のご繁栄、ご活躍を心よりお祈り申し上げます。

平成22年 元旦