今年に入ってから特に顕著な傾向としては大口用のアルゴリズムトレードや逆指値の普及で、節目を抜けても相場が一方向へ走らなくなっています。
最終的には順方向へ推移するにしてもその間何度も支持線や抵抗線をバウンドすることもしばしば。
順張り派もトレーリングストップで利を伸ばす際、場を見ているとやきもきするものです。
一方、逆張り派は特にこの数日の下落相場において反発を狙っている投資家も多いはずです。
大きく下げたりした時も、途中で一旦は行き過ぎ(下げ過ぎ)の修正があるはずですが、昔ほど一気に走ることも少ないため一発でリバウンドを取ろうとしても難しいのが現実です。
1日で300円走る日と100円以下しか動かない日、
それは引けてからでなければわかりません。
建てては投げ、投げては建てるのを繰り返し、大当たりがくればしっかりホールド。
走らない相場では、安易にホールドするよりも、細かく刻み、大きな波を待つ方が実戦的だといえるでしょう。
ブレイク戦略における利食いについても、50円値幅のレンジに対し50円のストップロスで80円を取りに行くのなら割りに合いますが、対象とするレンジが30円値幅のときに50円のストップロスはリスクが高いといえます。
狭い値幅の揉み合い時などは、通常よりもストップロスの値幅を小さくし一回のリスクは抑え、逆に機会を増やす・・・といったスタイルも時には有効でしょう。あくまで例外で、こんなときは「休むも相場」が基本ではありますが。
仮に10回中7回負けても残りの3回がそれまで負けを綺麗さっぱり水に流し大逆転勝利できるのがトレードの醍醐味であり、
当然逆に9回勝っても残りの1回の過ちですべてを吹き飛ばしてしまうリスクがあるのもトレードの恐ろしさです。
負けているトレーダーの大半がその逆のパターンをしていることになります。
利大損小の本質もそこにあるのですが、
結局重要なのは勝率ではなくリスク管理なのですから。
この数日は皆様スイングが好調のようです。
喜びのお声をお寄せ頂くのは大変嬉しいのですが、どうかリスク管理は万全に。結構勇猛果敢にトレードされていらっしゃる方もいらっしゃいますが、勝っている時こそ慎重に。
つねに「まさか」に備えた余裕をもったポジショニングが必要です。
調子が良い時こそ「有頂天是すなわち地獄なるべし」を銘記したいものです。
大言壮語する投資家が勝ち続けている例を私は知りません。